うずまき(1〜3巻)の感想
すごく好きな漫画です。
うずまきをモチーフにした数々の怪奇現象がメインのストーリーですが、
発想が豊かで面白く、うずまきだけでここまで話ができるのか!と驚きます。
この漫画を読んでいると、じっと見ているとなぜか恐怖感を感じる形状のものは
世の中にはそこそこにあるんだな、とあらためて思います。
終始独特のテンションで、ギャグ漫画のような面白さもあります。
また、それぞれの怪奇現象が圧倒的な画力で描かれているので
個展を見ているような気分も味わえます。
絵は繊細な線で丁寧に描き込まれていて、おどろおどろしさが際立っています。
基本的には怪奇現象ごとにストーリーが分かれているのできりが良くて読みやすく、
次はどんなことが起こるんだろう?とわくわくしながら読めます。
特に衝撃を受けたのは桐絵の父と、片山くんのエピソードです。
独創的なアイデアと絶妙な気持ち悪さなので、人によっては
トラウマになり得るのかもしれません。私は好きです笑
様々な出来事に巻き込まれながらも、登場キャラクターたちは
問題を解決しようと気を強く持って奮闘します。
ストーリーはわかりやすく、複雑なものではありませんが
伊藤潤二さんの作品の中でも私が特に「うずまき」が好きな理由は
この作品の結末にあります。
意外性もあり、独特で不思議な気持ちになる、素敵な終わり方だと思います。
今回はここで終わります。
ご一読いただきありがとうございました。